ママぼくだよ　なんまいたんぽぽ千切ったらぼくの名前を忘れてくれる 2022.01.03

花みたい、それはやさしい揶揄でしたいいよ花ならお墓に似合う 2021.12.27

ああみんなねむれずにいてどろみずのあふれる淵の花壇、雨ざらし 2021.12.22

気がつけばで、で、出ぇ前館ぼくたちはついに永遠のつもりだった 2021.12.17

ほらきみも感傷の淵に佇んでみているんだろう水馬の死 2021.12.14

百日紅絡みつく枝かきわけてでつけえ洞よりあらはれよ夕景 2021.12.09

アリス　お茶もういいよ　アリス　泣かないで　薇ほどけば春が終わるよ 2021.12.06

それは思想ですか、と問われ森閑と閉ざされてゆく図書館のある 2021.12.01

っこ　って何　生きあいっこするわたしたち朝から氷くちうつしてく 2021.11.26

コラージュの思想のさなかに踊りだせ火、火、炎、火の死後の風 2021.11.22

「One for all , All for one!」が口癖の先生いなくなったって富良野で 2021.11.17

いつからここにいつまでここに積み上げるには丸すぎる石を手に取る 2021.11.12

制服の精液のあとを隠すため傘はささない（あしたはみぞれ） 2021.11.09

それきりでひしゃげてしまった感情を恋といったりして蛇苺 2021.11.04

感情が花だとしたら（感情は花ではないが）いろはすをやる 2021.10.29

鳳仙花、種を飛ばすの見たことない愛は匿名では届かない 2021.10.26

イヤホンをひとつなくして夜の駅が讃美歌まみれとしってしまった 2021.10.21

花曜日　全国民はいっせいに花を抱いて午睡をすごす 2021.10.18

能あるきりんは首を隠す　んなわけねーだろ剝きだして生きていくんだ光の荒野 2021.10.13