望月裕二郎 2014.01.23
ねがいから鼻をとおしてなあ牛よおっぱいはここであっているのか 2014.01.20
おまえらはさっかーしてろわたくしはさっきひろった虫をきたえる 2014.01.17
歯に衣をきせて(わたしも服ぐらいきたいものだが)外をあるかす 2014.01.14
そのほうがおもしろいのか道草はうまいか絵でいてつらくないのか 2014.01.11
ともにあるいてゆくつもりはないそのまんまむかれた蟹の脚でいてくれ 2014.01.08
玉川上水いつまでながれているんだよ人のからだをかってにつかって 2014.01.05
ぺろぺろをなめる以外につかったな心の底からめくれてしまえ 2014.01.02
われわれわれは(なんにんいるんだ)頭よく生きたいのだがふくらんじゃった 2013.12.30
そろそろ庭になっていいかな(まあだだよ)わたしの台詞はもうないんだが 2013.12.27
つながれて(なにをしやがる)おしっこがしたいわたしに穴という穴 2013.12.24
五臓六腑がにえくりかえってぐつぐつのわたしで一風呂あびてかえれよ 2013.12.21
寝言は寝てからいうつもりだが(さようなら)土のなかってうるさいだろう 2013.12.18
いもしない犬のあるき方のことでうるさいな死後はつつしみなさい 2013.12.15
どの口がそうだといったこの口かいけない口だこうやってやる 2013.12.12
おもうからあるのだそこにわたくしはいないいないばあこれが顔だよ 2013.12.10
嘘のちかくにわたしは水をくんでこい庭は小鳥のちからにまかせ 2013.12.10
まちがいのないようにないように馬なでているその手のひらにあぶら 2013.12.10
さかみちを全速力でかけおりてうちについたら幕府をひらく 2013.12.10
いちどわたしにあつまってくれ最近のわかものもふりそびれた雨も 2013.12.10
もちづき ゆうじろう
1986年東京生まれ。立教大学文学部卒業。
2007年から2010年まで早稲田短歌会、
2009年から2011年まで短歌同人誌「町」に参加。
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