ユニヴェール

新鋭短歌シリーズ、現代歌人シリーズが生まれ、

短歌世界は思いもかけない方向にひろがりをみせている。

そして今、新しいレーベルが生みだされる。

ユニヴェールとは、短歌の壮大な宇宙。

これからもきっと、新しい歌人との出会いが待っているにちがいない。

 

【ラインナップ】

1. 『オワーズから始まった。』 白井健康 

生を見つめる。死を見とどける。

 派遣獣医師としての口蹄疫防疫作業のドキュメント

現代を歩く楽しさ。

言葉とイメージの世界を
自在に散策する。

――加藤治郎

 

 



2. 『転生の繭』 本多忠義

空のパズルを解くように

やわらかく

ふくらみながら

はずむように

歌がうまれる。

 


 

 



3. 『ピース降る』 田丸まひる

この本は、あすを生きるために読むべき本です。

五七五七七の言葉の海にさらわれて、

肺活量が足りなくなって苦しくて、

だけど気づいたらわたしは岸辺、

やさしい波がちゃんと運んでくれました。

 

――ヒロネちゃん(シンガーソングライター)

 

 



4. 『スウィート・ホーム』 西田政史

今、静かな異変が起こる

打ち寄せる韻律の波があなたを彼方に連れ去る

生の根拠に迫る
精悍なボディーをもった言葉があなたを揺さぶる

――加藤治郎


 

 



5. 『曼荼羅華の雨』 加藤孝男

 

たましひは転調をなしすべりゆく銀河に満ちる時間のなかを

 

浮遊する言葉が一瞬きらめき

宇宙空間を彷徨いながら

ふわりと掌に降ってくる

 

 

 



6. 『ライナスの毛布』 高田ほのか

ひうらさとる『ホタルノヒカリ』

鳴らないねわかってたわかってたけどわからないから待ってたんでしょ
【少女漫画の短歌化】チョコより甘い恋があるってホントですか? より

「なんてこと! 全15巻が一行に!」
     ――ひうらさとる(漫画家)


 

 


7. 『揺れる水のカノン』金川宏

 

果てしなきわが水の旅ふかき夜をほたるび草に溺れてねむれ

路地裏でふいに光を浴びた
いくつもの足が通り過ぎて
今はもう 水たまりに
赤信号が点滅している

藻に覆われたこんな深い
街の底にも 月の光が射して
またなにもないところへ帰ってゆく



 

 


 


8. 『地獄谷』 日置俊次

 

 うろこ雲ああ鱗ぐもうろこぐも宇宙より龍は白くて青し

台北の地に、霧のように立ち昇るドラゴン
路地を行き、雨に打たれ、谷に降りると
湧き出してくる歌に搦めとられる



 

 



9. 『音INTERVALLE程』 西田リーバウ望東子

 

 美しいフォルテを君にと思ふときわたしの遠いとほいふるさと

ベルリン、南アフリカ、そして日本
音楽と言葉が出遭い、共鳴するとき
短歌(うた)は日々の多面体となる




 


10. 『水のために咲く花』 宮川聖子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここにいる私、ここにいるあなた

父の歌から「昭和ファンタスティック」まで

人と時代の豊かな饗宴が始まる

――加藤治郎