新鋭短歌

新鋭短歌シリーズスタート

寺井奈緒美

戸田響子

小坂井大輔

退会のボタンが見当たらない通販サイトのような僕の人生 2019.07.15

小坂井大輔

桜から桜の アワイ は夢なので一年は早く過ぎていきます 2019.07.14

戸田響子

耳と耳あわせ孤独を聴くように深夜のバスの窓にもたれて 2019.07.13

寺井奈緒美

聞かれたらこう答えたい「職業は小坂井大輔です」と激しく 2019.07.12

小坂井大輔

とりあえずで買った百円均一の食器のままで町になじんだ 2019.07.11

戸田響子

どんな波きても無言で耐え忍ぶテトラポッドの唄が聴こえる 2019.07.10

寺井奈緒美

持ちあげたグラスの底におしぼりの袋がついてる愛欲は死ね 2019.07.09

小坂井大輔

エレベーターが地上におりてチンというさびしいさびしいと衣ずれの音 2019.07.08

戸田響子

路上にはネギが一本落ちていて冬の尊さとして立て掛ける 2019.07.07

寺井奈緒美

だれの真似かわからないけどコロッケの顔よく動く夜のめでたさ 2019.07.06

小坂井大輔

次々と刻印されし缶詰の賞味期限が戦地へ向かう 2019.07.05

戸田響子

太陽とデートしている呆然と立ち尽くしてるように見えるが 2019.07.04

寺井奈緒美

たましいが土地です肉体が家です気持ちは湯船に浮かぶアヒルです 2019.07.03

小坂井大輔

この家は変な音がする何気なく見上げた屋根裏から山伏 2019.07.02

戸田響子

改札を通るときだけ鳴く鳥をだれもが一羽手懐けている 2019.07.01

寺井奈緒美

平等な世界を望むわれわれに大きく立ちはだかる由美かおる 2019.06.30

小坂井大輔

殺した虫をティッシュに包み屑かごへ捨てたらちょっと薄暗くなる 2019.06.29

戸田響子

ドーナツの穴の中の心境になれる気がする神社の中は 2019.06.28

寺井奈緒美

目に映るすべての景色が詩なんだよわかるか、なぁ、火ぃ貸してくれるか 2019.06.27

小坂井大輔

「かっぽうぎ」っていってみて「っぽ」っていう時の顔すごいすてき 2019.06.26

戸田響子

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