新鋭短歌

新鋭短歌シリーズスタート

鈴木美紀子

尼崎 武

國森晴野

ニュース

新鋭短歌シリーズ第2期 電子書籍版出版しました

2016.06.06

新鋭短歌シリーズ第2期全12冊の電子書籍版がKindleストアにて発売されました!
紙の本よりお手頃な値段となっています。
この機会にぜひ。

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『オーロラのお針子』藤本玲未
www.amazon.co.jp/dp/B01GMX59D6

『硝子のボレット』田丸まひる
www.amazon.co.jp/dp/B01GMJYDEG

『同じ白さで雪は降りくる』中畑智江
www.amazon.co.jp/dp/B01GMJYJZY

『サイレンと犀』岡野大嗣
www.amazon.co.jp/dp/B01GMKRTNC

『いつも空をみて』浅羽佐和子
www.amazon.co.jp/dp/B01GMKRUIG

『トントングラム』伊舎堂 仁
www.amazon.co.jp/dp/B01GMKS4Y0

『タルト・タタンと炭酸水』竹内 亮
www.amazon.co.jp/dp/B01GMLN1L0

『イーハトーブの数式』大西久美子
www.amazon.co.jp/dp/B01GMLN214

『それはとても速くて永い』法橋ひらく
www.amazon.co.jp/dp/B01GMLN2T6

『Bootleg』土岐友浩
www.amazon.co.jp/dp/B01GMLN2LO

『うずく、まる』中家菜津子
www.amazon.co.jp/dp/B01GMLY9KW

『惑亂』堀田季何
www.amazon.co.jp/dp/B01GMLYBBE

新鋭短歌シリーズ第1期 電子書籍版出版しました

2016.05.23

新鋭短歌シリーズ第1期の歌集、完全版の電子書籍がKindleストアにて発売されました!
紙の本に比べ、お手頃価格でご購入いただけます。
今まで迷われていた方、この機会にぜひ!

 

『つむじ風、ここにあります』 木下龍也
www.amazon.co.jp/dp/B00SJJHTU8

『タンジブル』 鯨井可菜子
www.amazon.co.jp/dp/B00T1FFKHI

『提案前夜』 堀合昇平
www.amazon.co.jp/dp/B00SIMH38O

『八月のフルート奏者』 笹井宏之
www.amazon.co.jp/dp/B00VFY64NW

『NR』 天道なお
www.amazon.co.jp/dp/B00VFXMPU4

『クラウン伍長』 斎藤真伸
www.amazon.co.jp/dp/B01FXOEAVC

『春戦争』 陣崎草子
www.amazon.co.jp/dp/B01FY9M7AM

『かたすみさがし』 田中ましろ
www.amazon.co.jp/dp/B01415K6ZS

『声、あるいは音のような』 岸原さや
www.amazon.co.jp/dp/B01FXPGS6Q

『あそこ』 望月裕二郎
www.amazon.co.jp/dp/B01FXPGYM4

『やさしいぴあの』 嶋田さくらこ
www.amazon.co.jp/dp/B01FXQ9MGI

新鋭短歌シリーズ第2期紹介冊子 できました

2016.03.10

 

新鋭短歌シリーズ第2期の12冊を紹介する小冊子「31文字の可能性」が完成しました。

 

「食器と食パンとペン」名義で活躍中で、『サイレンと犀』では装画を担当されたイラストレーター、

安福望さん描きおろしのイラストが満載の、とてもかわいい冊子となりました。

 ぜひお手にとって、ご覧頂きたいと思います。

 

以下の新鋭短歌シリーズフェアを開催いただいている全国書店様で配布中です。

(3/10時点)

 

東京
 青山ブックセンター本店
 紀伊國屋書店新宿南店
 早稲田大学生協戸山店

大阪
 MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店
 ジュンク堂書店天満橋店
 ジュンク堂書店大阪本店

愛媛
 ジュンク堂書店松山店

福岡
 ジュンク堂書店福岡店
 丸善博多店
 ソリッド・アンド・リキッド天神

 

また、82円切手をお送りいただければ、直接郵送も可能です。

 

〒810-0041

福岡市中央区大名2-8-18-501

書肆侃侃房 宛

 


31文字の可能性02

31文字の可能性01

 

新鋭短歌シリーズ 第3期がスタートします

2015.10.01

 2013年5月にスタートした「新鋭短歌シリーズ」、第3期がスタートします。

 第3期もホームページをはじめ、書店などを通じて、広く参加者を募集し、50名以上の応募をいただきました。

 この公募からのメンバーに、監修者から推薦があったメンバーを加え、第3期12人のラインナップとしました。

 鮮烈に「今」を詠う新鋭の12人と出会い、新たな歌集発刊に向けて、準備が進められています。

 公募では、多くの未知の方達との出会いがありました。残念ながら今回のシリーズ参加がかなわなかった方達には、次の挑戦を期待したいと思います。

 また、このたび、監修者に、加藤治郎さん、東直子さんに加え、新たに江戸雪さん、石川美南さん、光森裕樹さんを迎えました。

 これからの新鋭短歌シリーズに、ご期待ください。

 

 

新鋭短歌シリーズ第3期 全12冊 ラインナップ

 

●2016年6月刊行予定

井上法子、虫武一俊、蒼井杏

 

●2016年9月刊行予定

鈴木晴香、中山俊一、杉谷麻衣

 

●2016年12月刊行予定

原田彩加、しんくわ、佐藤涼子

 

●2017年3月刊行予定

鈴木美紀子、尼崎 武、國森晴野

新鋭短歌シリーズ新刊『惑亂』情報を公開しました

2015.09.16

新鋭短歌シリーズ第2期最後の一冊の新刊『惑亂』(堀田季何)の情報を公開しました。9月下旬全国書店にて発売予定です。 『惑亂』 詳細ページ

「新鋭短歌シリーズ」第3期参加者募集のお知らせ

2015.03.18

「新鋭短歌シリーズ」第3期をスタートします。

より多くの皆様に歌集出版の機会をご提供するために、第3期も、広く参加者を募集することにいたしました。

参加を希望される方は、2015年6月1日より当ホームページに開設する応募フォームよりお申込みください。

皆様の作品をお待ちしております。

 

【募集要項】

募集  自選30首(既発表作品可。ただし歌集未収録歌であること)

対象  第一歌集または第二歌集として出版する方。

募集期間   2015年6月1日~2015年7月15日

選考と運営  加藤治郎 東 直子 田島安江

監修者  加藤治郎 東 直子

 江戸 雪 石川美南 光森裕樹

選考の結果は、9月末日までにお知らせします。
 選考を通過された方には、出版条件などご提案いたします。
 提案をご承諾いただいた後に、歌集制作を開始いたします。

 ⇒ 募集要項の詳細、よくあるご質問についてはこちら

新鋭短歌シリーズ第2期第3弾 情報公開しました

2015.02.17

2015年3月中旬、新鋭短歌シリーズ第2期第3弾となる3冊の歌集が出版されます。

 

新鋭短歌シリーズ19 『タルト・タタンと炭酸水』 竹内 亮

 新鋭短歌シリーズ20 『イーハトーブの数式』 大西久美子

 新鋭短歌シリーズ21 『それはとても速くて永い』 法橋ひらく

 

こちらのページでも、歌集掲載の短歌より著者自選の20首を順次公開してまいりますので、ぜひご覧ください!

【掲載情報】2015年1月11日 南日本新聞に

2015.01.28

2015年1月11日の南日本新聞に、『同じ白さで雪は降りくる』の書評が掲載されました。詩人・三角みづ紀さんによる評です。 https://twitter.com/shin_ei_tanka/status/555283143360389120

【掲載情報】「NHK短歌」2014年12月号に

2014.12.28

「NHK短歌」2014年12月号、巻頭秀歌(高野公彦選)に『同じ白さで雪は降り くる』より一首が選ばれました。 http://sp.nhk-book.co.jp/text/detail/index.php?webCode=09173122014

新鋭短歌シリーズホームページ 更新のお知らせ

2014.12.11

新鋭短歌シリーズ第2期第二陣の刊行に合わせ、当ホームページも内容を更新いたしました。 『サイレンと犀』『いつも空をみて』『トントングラム』より、毎日一首ずつ新しい歌が掲載されていきます。 お楽しみに!

新鋭短歌シリーズ第2期第2弾 発売の予定について

2014.12.01

12月発売の新刊3冊の情報を書肆侃侃房HPおよびAmazonにアップしました。 新鋭短歌シリーズ16 『サイレンと犀』 岡野大嗣 http://www.kankanbou.com/kankan/item/597 新鋭短歌シリーズ17 『いつも空をみて』 浅羽佐和子 http://www.kankanbou.com/kankan/item/598 新鋭短歌シリーズ18 『トントングラム』 伊舎堂 仁 http://www.kankanbou.com/kankan/item/599 現在、12月10日に当社へ届く予定で、全国の書店店頭へは17日頃から並びだす予定です。 (地域によって多少のばらつきがあります)

朝日新聞「あるきだす言葉たち」に藤本玲未さんが登場しました

2014.12.01

2014年11月25日(火)朝日新聞の夕刊に、『オーロラのお針子』の藤本玲未さんが新作10首を寄稿しました。 内容は、以下よりご覧いただけます。 (無料登録すれば、全文閲覧していただけます) http://www.asahi.com/articles/DA3S11474586.html

「週刊文春」(2014年10月16日号)で『オーロラのお針子』が紹介されました

2014.10.10

「週刊文春」(2014年10月16日号)で、『オーロラのお針子』が紹介されました。

穂村弘さんが評を書いてくださっています。ぜひ、ご覧ください。

新鋭短歌シリーズ 第2期がスタートします

2014.04.20

 2013年5月にスタートした「新鋭短歌シリーズ」第1期につづいて、まもなく、第2期がスタートします。
 第2期はホームページをはじめ、書店などを通じて、広く参加者を募集し、50名以上の応募をいただきました。
 この公募からのメンバーに、第1期と同様、監修者から推薦があったメンバーを加え、第2期のラインナップとしました。
 鮮烈に「今」を詠う新鋭の12人と出会い、新たな歌集発刊に向けて、準備が進められています。
 公募では、多くの未知の方達との出会いがありました。残念ながら今回のシリーズ参加がかなわなかった方達には、次の挑戦を期待したいと思います。
 また、このたび、監修者に、加藤治郎さん、東直子さんに加え、新たに大塚寅彦さんを迎えました。
 これからの新鋭短歌シリーズに、ご期待ください。


新鋭短歌シリーズ第2期 全12冊 ラインナップ

2014年9月刊行予定
田丸まひる 、中畑智江 、藤本玲未
 
2014年12月刊行予定
岡野大嗣 、浅羽佐和子 、伊舎堂 仁

2015年3月刊行予定
竹内 亮 、法橋ひらく、大西久美子

2015年6月刊行予定
中家菜津子 、土岐友浩 、堀田季何

メディア掲載情報まとめ(~2014. 04)

2014.03.28

前回の掲載情報まとめの続きです。

 

2013年12月22日  北海道新聞  「今年の3冊」で『声、あるいは音のような』が紹介されました
2014年1月号  「短歌研究」  書評で『声、あるいは音のような』『春戦争』が紹介されました
2014年1月号  「短歌往来」  『つむじ風、ここにあります』『タンジブル』『提案前夜』が紹介されました
2014年4月号  「短歌研究」  『つむじ風、ここにあります』『声、あるいは音のような』の短歌が紹介されました
2014年4月号  「現代詩手帖」 書評で『緑の祠』が紹介されました

新鋭短歌シリーズ第2期へのご応募、ありがとうございました

2014.02.07

2013年1月31日をもちまして、新鋭短歌シリーズ第2期へのご応募は締め切らせていただきました。

たくさんのご応募、ありがとうございました。

全53作品のご応募がありました。

 

もしご応募されたのに応募作拝受のメールが届いていない方は

お手数ですが info@shintanka.com までご連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。

新鋭短歌シリーズ出版記念会 レポート【第二部】

2014.01.28

【第二部 短歌を遠くへ届けたい! 〜これまでしてきたこと、これからできること〜】

パネラー :木下龍也/嶋田さくらこ/田中ましろ

進 行  :堀合昇平

 

 第二部は『短歌を遠くへ届けたい! 〜これまでしてきたこと、これからできること〜』と題したトークセッションで、堀合昇平(未来短歌会所属)の進行により、実践者としての各自の生の声を伝えた。

 田中ましろは歌人集団「かばん」に属しつつネットを中心に活動している。「短歌を読まない人43人に聞きました」というアンケートを実施し、その結果から教科書でなじみのない現代歌人は殆ど知られていない印象を述べた。また短歌雑誌の歌人アンケートでは60代~80代の結社歌人が主流なのに対し、ネット歌人アンケートは20代~40代の無所属歌人で構成されている点を指摘した。歌壇は高年齢化し結社の活動も外側に届いていないのではないか、歌壇人口の減少の懸念も示し、短歌を盛り上げるためには若い層に広く届ける必要性があると語った。「具体的活動としては、ネット上で短歌を募集し写真と短歌をセットにしたフルカラーのフリーペーパー『うたらば』を発行し、現在700部発行で30店舗に置いて貰っている。グラフィックの力で短歌を知らない人のカバンに入れてもらおう」という思いを語った。短歌を広める媒体としてネットは有効で、「例えば一首を450人がツイッターでリツイートすると約20万人の目に触れる計算になる」と紹介した。男性歌人10人のスーツ姿の写真グラビアに短歌連作二十首を配して発行した『短歌男子』も話題になった。ちょっとした遊び心で人に紹介してもらいやすくなることを実感したと言う。

 木下龍也は無所属で、投稿をメインに活動を続けている。木下は投稿へのこだわりについて「短歌は常にいくつかの媒体で募集されており、用意された打席に立たないのはもったいない。すべての打席に立とうと思って投稿を続けている」と語った。「短歌を読まない人でもテレビ・新聞・雑誌・ネットなら目にしてくれるのではないかと思う。第一歌集を出したあとでも自分の意識に変化はなく、短歌外に意識を置いた対外的なプレーヤーでありたい」と述べた。

 嶋田さくらこは、ツイッターで田中ましろの『うたらば』を知って触発され、何かを作るのが好きなこともあり、選歌のある『うたらば』と違うスタンスの冊子『うたつかい』を考えたと言う。ツイッターで知りあった短歌を始めたばかりの人に気軽に参加してもらい全員の歌を無選歌で載せる冊子づくりをしている。モノクロ低コストの『うたつかい』は、現在130人の700~750首を掲載している。投稿者には三冊まで無料で配っており、それぞれが友達や知り合いに配ってくれる。「新聞販売店という家業で使用する輪転機がある限り、今後も多くの歌人の歌を掲載し、ひんぱんに刷って、広めたい」と語った。

 陣崎草子は「かばん」に所属しつつ、絵を描く絵本作家でもあるが、短歌に出会ったことで生きている世界の見え方が変わったと言う。「言葉の外側に個人・社会・歴史の記憶の膨大な情報量があることを強く意識するようになった、また物質の素粒子のふるえと似た性質を言葉に感じ、言葉自体をふるえるエネルギー体と感じるようになった」と述べた。「短歌は人生についての時間の情報量が多く含まれているが、絵本は逆に時間を引いていくことによって原初の段階に近付いていこうとする文芸である。また、短歌に絵や映像をつけると一首の強度が侵食されるようなことも起きてくる。逆に、短歌それ自体が波のように周辺に及ぼす言葉のエネルギー体としての性質を拡張することに興味があり、今後、空間芸術やインスタレーション、メディアアートなどを試行していきたい」と語った。

 堀合昇平はこれらの発表を受け、短歌を知らない・興味がない人により多く短歌を届けることを横軸とし、一首一首の表現をより深くするのを縦軸ととらえた場合の、その関係について掘り下げを試みた。田中・嶋田のようなツイッターを軸とする活動は短歌を通じて仲間に出会う側面の魅力が強く、一方、結社は表現を深める点に軸足があるのではないか、結社の歌会では厳しいことを言い合うし「殴りあってわかりあう」イメージがある、と語り、マイペースの状態からいきなり加藤治郎の監修を受けた嶋田の体験を訊ねた。

 嶋田はそれまでは、ただ楽しく短歌をつくっていただけだったので自分に自信がなかったが、的確なアドバイスを貰えたし、「教えて頂ける」という安心感が自信につながったと答えた。

 堀合はまた、「より広く」と「より深く」の両立は可能かを田中と木下に問うた。

 田中は「表現を深めてない短歌が読者を獲得できるのか、と常々思っている。各自が自分の中で短歌を磨く作業をしている。結社の方は普段からその鍛錬をしているので、それを『うたらば』に投稿していただけたら、短歌を広める力になる。ぜひ協力をお願いしたい」と述べた。

 木下は「短歌は定型に言葉を収めた時点で歴史性にとりこまれ、勝手に表現が深くなっていくような気がして、それをなるべく軽くし、気取らなさを出せるように研究している。短歌が上空に向かっていくほど読者は減っていくのではないか。上空を見上げるようなものでもなく深海を覗くようなものでもなく、ポケットに入れていつでも手に取ることができるような軽さを目指している」と語った。

 これに関連し陣崎は、「すばらしい表現を見た時、神様がいると思う。自分がどれだけそこから遠くにいようと生きている間に一歩でもいいから近付きたい。私達はそれぞれ違う旅をする旅人である。各自がそれぞれの道をより遠くまで旅をし、マーキングをしてくる。それが結果的に短歌を遠くに届ける、ということにつながる」と語った。

 第二部のセッションは、短歌の裾野を広げるさまざまな取り組みを紹介するとともに、短歌への各自のスタンスを問い直す議論となった。

(第二部 岸原さや・記)

新鋭短歌シリーズ出版記念会 レポート【第一部】

2014.01.28

 

◆日時:2013年11月30日(土)13:00〜16:45

◆会場:日本出版クラブ会館・鳳凰

◆総参加者:202名

 

【第一部 歌集を出すかもしれないあなたへ ~第一歌集のこれまでとこれから~】

パネラー :加藤治郎 / 東直子 / 光森裕樹

 

 

 秋色深まる好天の日、東京新宿の日本出版クラブ会館にて「新鋭短歌シリーズ」第1期・12歌集の出版を記念する会が開かれた。202名にのぼる参加者の中には、伝統的な結社に所属する歌人のみならず、同人誌やフリーペーパー、ネットといった新しい環境で短歌に触れている若い世代や、俳人、詩人、小説家など、さまざまな背景を持つ人々が見られた。

 リリース当初より多くのメディアで話題を呼び、注目を受けてきた本シリーズが、短歌の歴史においてどのような新しい扉を開き得るのかを探ろうとする、熱気のあふれる会となった。

 

 記念会は監修者の一人である東直子の挨拶によって開幕。つづく第一部では、本シリーズの企画立案と監修を担った加藤治郎を進行役として、東直子、光森裕樹の三氏による『歌集を出すかもしれないあなたへ 〜第一歌集のこれまでとこれから〜』と題する鼎談を行った。

 鼎談は、加藤が1980年代、東が1990年代、光森が2000年以降に出版された第一歌集を各10冊ずつ、計30冊を紹介しながら、時代ごとの歌集の姿から読み取れる短歌界全体の変遷を追う形で進行した。

 結社に属さずフリーとして活動する光森は、自身の第一歌集出版について「出版社も歌集を初めて出す版元で、情報が少なく手探りだった」という経験の紹介から「伝統的な結社の括りがゆるやかになったことで、歌集出版におけるノウハウが良かれ悪しかれ継承されなくなっている」ことを指摘し、加えて「歌壇の垣根が無くなってきたことで、高額を出して歌集を出版しても評価の実感が得にくくなっており、短歌界の全体像が見えにくいという状況が出て来ている」と述べた。また、ゼロ年代以降に登場した実験性のある歌集や、電子書籍など特殊な出版形態の歌集を紹介しながら、「なぜ歌集を出すのか、が問われ続けるべきだ」「歌集の出版とは、世の中に問い、より遠い世界に届けるものであって欲しく、その為に出版社や先輩歌人の知恵や力を借りて欲しい」「出版費用の出所や額に関わらず、費用以上の価値を獲得するベンチャー的なものであって欲しい。そういうことが瞬間的な評価とは別に、50年、100年という短歌の流れを作ってゆく」と、短歌界の長期的な未来像を捉えようとする持論を展開した。

 東は結社の未来短歌会から歌人集団かばんという同人集団に移籍した経歴を持つ。出版形態多様化の萌芽となる90年代歌集を紹介しながら、「80年代は結社のヒエラルキーを通して第一歌集を出すのが登竜門であり、歌集専門の出版社から出さないと認められなかったが、90年代から俵万智の『サラダ記念日』の成功を受け、商業出版やイラストの入った実験作なども試されるようになった」「従来文化の継承型と、他ジャンルへのアピールを目的とした実験型など歌集の出版意義の多様化も見られた」と述べ、歌人としてだけでなく小説や脚本など多ジャンルで活動する立場から、「小説は文芸誌への掲載や単行本の出版にあたって編集者が厳しく作品に切り込み、一定のレベルを越えないと掲載されないが、短歌は歌人しか口を出さない不文律がある。小説における編集者の役割を結社の先生や師匠といった存在が担ってきた」ことを指摘し、新鋭短歌シリーズでは自身も監修という立場から編集者的な役割を担った経験を語った。また、「これまで才能がありながら歌集を出さずに活動しなくなる人を多く見てきて、勿体なさを感じていた。本を出すことは大きなことで必ずゼロにはならない。誰かの目に止まり時間の中に言葉が刻まれる」と、第一歌集出版の重要性と共にシリーズの意義を述べた。

 加藤は1983年に作歌を始め、未来短歌会の岡井隆に師事した経歴から、自身の第一歌集出版時には岡井の家に挨拶に訪れ許可を得た経験を述べると共に、概ね師匠が弟子の解説文を書いた80年代の第一歌集群を紹介し、短歌界において師弟関係のハードルが生きていた時代性について語った。また、「歌集の解説は師匠が書くことが多く、解説と栞は性質が異なり、解説は歌集本文と同じ扱いで全集にも入る」といった歌集特有の文化が、今の若手歌人に共有・継承されていない実態も取りあげられた。

 さらに新鋭短歌シリーズの監修にあたっては、「他の結社の師匠についている人には声をかけにくい。師弟関係の間に割って入るのはアンタッチャブルだという意識がある。聖域がある」という実情があったことも語られ、これには東からも「新人賞を取っている人も、出版社が労力をかけて発掘した人材なので声をかけにくく、必然的にそれ以外の場で注目されている人や、自分が以前から気になっていた人材を探すことになった」との意見があり、光森は「アンタッチャブルな部分をもっとオープンにしていって欲しい」と述べた。これらのやり取りの中で、新鋭短歌シリーズが結社や新人賞という従来の人材発掘の枠組みと異なる場所から出発した由来が明らかになると共に、従来型の枠組み内の人材にも機会を提供する方法への課題も浮かび上がった。

 さらに加藤は、吉川宏志の『青蟬』が登場して前衛短歌に対抗する流れが生じだしたことを例に出し、短歌の流れを変えるキィとなる歌集の存在にも注目した。荻原裕幸と共にプロデューサー役を担った「歌葉」のオンデマンド歌集出版の企画では、松木秀の第一歌集が現代歌人協会賞を受賞した例や、斉藤斎藤や永井祐といった短歌史の中で重要視される人物の第一歌集が登場した例をあげ、「最後は中身勝負になってくる」という点についても言及した。

 会場発言では歌人の松村由利子より、「短歌界の謹呈文化の不健全性」についての指摘や、「歌集が書店に適正価格で流通され、本は買うものだという意識が広がることを期待する」といった声を得た。

 第一部の鼎談では、第一歌集出版という共通項を通して短歌史を探ることで、インターネットの普及や各種出版形態の多様化に伴う短歌界全体の変遷を改めて見直すこととなった。同時に、短歌界の現状を分析することで、歌集出版の意義を問い、今後の課題も浮かび上がらせるという成果も得られた。

 

 

◆加藤治郎 紹介歌集10冊

『さやと戦げる玉の緒の』(紀野恵 第一出版 1984年)

『猫、1・2・3・4』(中山明 遊星舎 1984年)

『刺青天使』(大塚寅彦 短歌研究社 1985年)

『わたしは可愛い三月兎』(仙波龍英 紫陽社 1985年)

『ラビュリントスの日々』(坂井修一 砂子屋書房 1986年)

『サラダ記念日』(俵万智 河出書房新社 1987年)

『サニー・サイド・アップ』(加藤治郎 雁書館 1987年)

『青年霊歌』(荻原裕幸 書肆季節社 1988年)

『夏空の櫂』(米川千嘉子 砂子屋書房 1988年)

『びあんか』(水原紫苑 雁書館 1989年)

 

◆東直子 紹介歌集10冊

『五月の王』(川野里子 雁書館 1990年)

『シンジケート』(穂村弘 沖積舎 1990年)

『風が吹く日にベランダにいる』(早坂類 河出書房新社 1993年)

『銀河を産んだように』(大滝和子 砂子屋書房 1994年)

『横断歩道(ゼブラ・ゾーン)』(梅内美華子 雁書館 1994年)

『青蟬』(吉川宏志 砂子屋書房 1995年)

『春原さんのリコーダー』(東直子 本阿弥書店 1996年)

『てのりくじら』(枡野浩一 実業之日本社 1996年)

『海量』(大口玲子 雁書館 1998年)

『樹下のひとりの眠りのために』(横山未来子 短歌研究社 1998年)

 

◆光森裕樹 紹介歌集10冊

『友達ニ出会フノハ良イ事』(矢部雅之 ながらみ書房 2003.12)

『O脚の膝』(今橋愛 北溟社 2003.12)

『uta0001.txt』(中澤系 雁書館 2004.3)

『渡辺のわたし』(斉藤斎藤 BookPark 2004.7)

『屋上の人屋上の鳥』(花山周子 ながらみ書房 2007.8)

『Starving Stargazer』(中島裕介 ながらみ書房 2008.11)

『鈴を産むひばり』(光森裕樹 港の人 2010.8)

『星と切符』(黒田雪子 私家版 2011.8)

『窓、その他』(内山晶太 六花書林 2012.9)

『2月31日の空』(あまねそう Kindle向け個人出版 2013.3)

 

(第一部 陣崎草子・記)

メディア掲載情報まとめ

2013.12.19

新鋭短歌シリーズに関わる記事で、把握できているものをまとめました。

 

掲載紙

2013年6月3日 毎日新聞 「命の歌を読む」で新鋭短歌シリーズが紹介されました

2013年6月11日  読売新聞(山口版)  『つむじ風、ここにあります』が紹介されました

2013年6月15日 中日新聞 「短歌月評」で新鋭短歌シリーズが紹介されました

2013年6月28日 西日本新聞 「風車」で新鋭短歌シリーズが紹介されました

2013年7月15日 静岡新聞  『つむじ風、ここにあります』が紹介されました

2013年7月16日 読売新聞 「四季」で『提案前夜』より一首が紹介されました

2013年7月22日 朝日新聞 「短歌時評」で新鋭短歌シリーズが紹介されました

2013年7月29日 読売新聞 「時評」で新鋭短歌シリーズが紹介されました

2013年7月30日 朝日新聞(西部版) 新鋭短歌シリーズが紹介されました

2013年9月10日 うた新聞 『八月のフルート奏者』が紹介されました

2013年9月11日 中日新聞 「中部の文芸」で『提案前夜』が紹介されました

2013年9月18日 朝日新聞夕刊 新鋭短歌シリーズが紹介されました

2013年9月22日 読売新聞 「四季」に『NR』より一首が紹介されました

2013年9月23日 読売新聞 『NR』が紹介されました

2013年9月30日 読売新聞 「四季」に『八月のフルート奏者』より一首が紹介されました

2013年10月2日 朝日新聞 「東海の文芸」で『提案前夜』が紹介されました

2013年10月5日 農業新聞 「おはよう名歌と名句」に『NR』より一首が紹介されました

2013年10月16日 東京新聞夕刊 笹井宏之さんと『八月のフルート奏者』が紹介されました

2013年11月9日 農業新聞 「おはよう名歌と名句」に『クラウン伍長』より一首が紹介されました

2013年11月14日 読売新聞 「四季」に『声、あるいは音のような』より一首が紹介されました

2013年11月16日 読売新聞(九州版) 新鋭短歌シリーズが紹介されました

2013年11月17日 福井新聞 『声、あるいは音のような』が紹介されました

2013年11月18日 京都新聞 「詩歌の本棚」で『かたすみさがし』が紹介されました

2013年11月21日 文藝春秋 『春戦争』が紹介されました

2013年12月2日 毎日新聞 「詩歌の森へ」で新鋭短歌シリーズが紹介されました

2013年12月10日 朝日新聞(東京版)夕刊 新鋭短歌シリーズ出版記念会の様子が紹介されました

2013年12月12日 東京新聞夕刊 新鋭短歌シリーズ出版記念会の様子が紹介されました

2013年12月14日 東京新聞夕刊 「短歌月評」で新鋭短歌シリーズ出版記念会の様子と『緑の祠』『あそこ』『やさしいぴあの』が紹介されました

2013年12月16日 毎日新聞 「私が選んだ今年の歌集」で『つむじ風、ここにあります』『提案前夜』『春戦争』が紹介されました

2013年12月20日 週刊読書人 「2013年回顧・短歌」で新鋭短歌シリーズが紹介されました

 

掲載誌

2013年7月号 「ダ・ヴィンチ」 新刊紹介で『つむじ風、ここにあります』が紹介されました

2013年9月号 「現代詩手帖」 「最近の若い人たちの歌集を読んで考えたことを書く」で『提案前夜』が紹介されました

2013年9月号 「短歌研究」 「最近刊歌集・歌書評」で『提案前夜』が紹介されました

2013年12月号 「NHK短歌」 「短歌時評」で『かたすみさがし』が紹介されました

2013年12月号 「短歌研究」 「歌集歌書を読む」で『提案前夜』が紹介されました

2013年12月号 「現代詩手帖」 「美意識の断絶」で『タンジブル』が、新刊紹介で『声、あるいは音のような』が紹介されました

2014年1月号 「ダ・ヴィンチ」 新刊紹介で『春戦争』が紹介されました

2014年1月号増刊 「短歌年鑑」(角川学芸出版) 「特別論考 仏像に魂は入っているか」で新鋭短歌シリーズが紹介されました

GANYMEDE58 「流読歌集歌書始末記」第八回で『提案前夜』が紹介されました

「新鋭短歌シリーズ」 第2期参加者募集のお知らせ

2013.12.01

好評の第1期に続きまして「新鋭短歌シリーズ」第2期をスタートします。

より多くの皆様に歌集出版の機会をご提供するために、
このたび、広く参加者を募集することにいたしました。

参加を希望される方は、こちらからご応募ください。

皆様の作品をお待ちしております。


募集要項


◎募集 自選30首(既発表作品可。ただし歌集未収録歌であること)

◎対象 第一歌集または第二歌集として出版する方。

◎募集期間 2013年12月1日~2014年1月31日

◎選考委員 加藤治郎 東 直子

◎選考の結果は、3月10日までにお知らせします。
選考を通過された方には、出版条件などご提案いたします。
提案をご承諾いただいた後に、歌集制作を開始いたします。

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